シミが薄くならないのは化粧品のせい?シミに効く成分はコレ!

化粧品でシミケアしているのになかなか改善効果が現れないのなら、それは使用している化粧品が間違っている可能性があります。

それは、シミを薄くするためにはそれに適した成分を配合した化粧品を使用しなくてはならないからです。

また、シミの種類によってはセルフケアでの改善が難しく、専門家の力を借りなければならないこともあります。

それでは、さまざまなシミの種類や原因、ケア方法についてご紹介していきましょう。

これだけは知っておきたい、シミの種類と原因

シミは何種類にも分類され、それぞれにできる原因が異なります。

それでは、シミの種類についてご紹介していきますので、まずはご自身のシミがどれに当たるのか確認してみてください。

雀卵斑(じゃくらんはん)

いわゆるソバカスのことで、おもな原因は体質的な遺伝だといわれています。

ソバカスは幼少期から現れることが多く、思春期以降には自然に薄くなることがありますが、人によっては成人を迎えても薄くならないことがあります。

そのようなソバカスは、大きなストレスを抱えたり紫外線を直接浴びたりすることによって悪化することもありますので、ストレスや紫外線には十分注意しなくてはなりません。

老人性色素斑

光老化によるシミで、30代あたりから現れ始めることが多いという特徴があります。

このタイプのシミは紫外線を浴びた直後から現れることもありますが、日焼けが落ち着いてから数年後、または10年以上の期間が経過した頃に現れることもあります。

また、紫外線によるシミは、できている上から紫外線を浴びると色素が濃くなったり範囲が広がったりすることがあります。

これを防ぐためには、できる限り初期段階でケアを開始しておくことが大切です。

炎症性色素斑

ニキビ跡、引っかき傷、虫刺され跡などが色素沈着として残っている状態を炎症性色素斑といいます。

このシミは紫外線の影響を受けてできるものではなく、外部からの刺激でメラニン色素が集積することが原因でできます。

軽度の炎症性色素斑であれば、ターンオーバーによって徐々に薄くなることがありますが、真皮層にまでダメージが及んでいる場合では、美容外科や美容皮膚科での専門的な治療が必要になることがあります。

特に、色素沈着だけではなくクレーター状に凹んだニキビ跡の場合では、専門的な治療を受けないと改善が難しいでしょう。

肝斑

紫外線ではなく、ホルモンの影響を受けてできるシミです。

このシミは30代あたりから現れる方が多く、50代を迎える頃には自然に薄くなることがありますが、不用意に紫外線に当たってしまうと色素が濃くなることがあるため、注意しなくてはなりません。

また、上記でご紹介したシミはすべて不規則にできますが、肝斑は頬の上部や鼻の付け根を中心として左右対称にできるという大きな特徴があります。

そのため、他のシミとは区別しやすいのですが、ひとつひとつのシミの輪郭がはっきりせず、他のシミと見間違えることも少なくありません。

肝斑かどうかわからないときには、とりあえず美容外科や美容皮膚科でカウンセリングを受けてみて、それが肝斑か否かの診断を受けておくと良いでしょう。

最近では無料カウンセリングを行う美容外科や美容皮膚科が増えていますので、いきなり治療ということでないのなら、気軽にカウンセリングだけ受けてみてはいかがでしょうか。

よくみる「しみ」として、「肝斑」、「雀卵斑 (そばかす) 」、「ソーラー・レンティゴ (日光黒子) 」、「光線性花弁性色素斑」などがあります。

「肝斑」 は中年女性の顔、特に目の回りにできる褐色の色素斑です。

原因としては、妊娠、避妊薬の内服など女性ホルモンの異常があげられていますが、紫外線に当たることによって悪化します。

「雀卵斑 (そばかす) 」 は、色の白い子供の顔にできる点状の淡褐色斑です。やはり紫外線に当たることによって悪化します。

「ソーラー・レンティゴ (日光黒子) 」 は、名前は聞き慣れないと思いますが、お年寄りの顔や手足にできる比較的大きな褐色の色素斑で、しばしば色素斑の上に「いぼ」ができて盛り上がってきます。

「光線性花弁性色素斑」 も聞き慣れない名前と思います。海水浴などで長時間日光に当たって、ひどい水ぶくれができたあとに背中や胸に残る、「こんぺいとう」のような形をした黒色や茶色のしみです。

その他「しみ」に似たものとして、「ほくろ」、「あざ」、「皮膚癌」などがあります。

引用:{光老化}(しみ)外来について

こんなシミには注意が必要です

上記でご紹介したシミは、化粧品によるケアである程度までは薄くすることが可能です。しかし、以下のシミの場合ではセルフケアでは改善が難しいでしょう。

脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)

平らなシミではなく、表面がやや盛り上がってザラついているという特徴があるシミで、老人性イボと呼ばれることもあります。このシミの原因は、紫外線と皮下の美容成分現象による肌老化ですが、若年層の方にもできることがあります。

このように盛り上がったシミの場合では、CO2レーザーなどで除去できますので、あまり大きくならないうちに美容外科や美容皮膚科に相談することが望ましいでしょう。

花弁状色素斑(かべんじょうしきそはん)

急激な日焼けをした後に浮かび上がってくるシミで、花弁のような形状に見えることから、花弁状色素斑と呼ばれています。このシミもまた紫外線の影響を強く受けてできるため、老人性色素斑とよく似ています。

しかし、このシミは背中や肩に多く見られ、日焼け時の火ぶくれ後にできることが多いという特徴があります。

火ぶくれができるということは真皮層にもダメージが及んでいる可能性が考えられ、専門的な治療を受けない限り改善は難しいでしょう。

脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は手でさわると、わずかに盛り上がったシミです。

普通のシミより日光によりダメージが強いシミで、通常のQスイッチレーザーのみで治療すると再発することがあります。

「シミを治療したけど、取れなかった」、「数年したらまた同じ場所にシミがでてきた。」といった場合、そのシミは脂漏性角化症であった可能性があります。

脂漏性角化症は治療方法が通常のシミとは異なり、2種類のレーザーを使って治療します。

引用:山手皮フ科クリニック

今すぐに試したい、シミに効く成分はコレ!

脂漏性角化症や花弁状色素斑の改善には専門家の力を借りなくてはなりませんが、それ以外のシミであれば、以下の成分を配合した化粧品によるケアで薄くすることは可能です。

ビタミンC誘導体

ビタミンCにはもともと美白作用がありますが、お肌に直接つけても吸収されにくく、美白効果を期待できません。そして、ビタミンC本来の美白作用を壊さずに、なおかつお肌への吸収力を高めるべく生まれたのが、ビタミンC誘導体です。

ビタミンC誘導体にはメラニン色素の合成に関係のある酸化還元酵素・チロシナーゼの働きを抑える作用があります。そのため、この成分を角質層に送り込むことが美白に役立つということですね。

ただし、ビタミンC誘導体はすでに色素が濃くなったシミ改善効果は薄く、どちらかというとこれからできる可能性があるシミ予防に役立つ成分です。特に紫外線に当たる機会が多くて将来的な老人性色素斑を予防しておきたいという方におすすめできる成分でしょう。

ハイドロキノン

非常に強い美白作用を持った成分で、できてから年数が経過していて、なおかつ色素が濃くなったシミに対する改善効果を期待できます。

しかし、この成分には酸化が早いという弱点があり、市販の化粧品には高濃度で配合できないという特徴があります。

現在ではハイドロキノン配合の化粧品も販売されてはいますが、より高濃度のハイドロキノンをお求めなら美容外科や美容皮膚科で処方してもらうしかありません。

ただし、高濃度ハイドロキノンは紫外線に反応しやすく、お肌につけたまま紫外線に当たってしまうとシミが濃くなることがあります。

医療機関でハイドロキノンの処方を受けたら、医師の指導に従って正しく使用しましょう。

アルブチン

日本の化粧品メーカー・資生堂が開発した美白成分で、ビタミンC誘導体と同様にチロシナーゼの働きを抑える作用があります。

この成分はお肌への刺激が弱いというメリットがありますが、ビタミンC誘導体と同様、すでに色素が濃くなったシミに対する改善効果は弱いというデメリットもあるのです。

つまり、シミ予防成分として捉えておく必要があるということですね。

トラネキサム酸

抗炎症効果を期待できることから、もともとは医療の現場で用いられてきた成分です。

この成分には、メラノサイトを刺激するプラスミンの活性化を阻害する働きがあるため、これからできる可能性があるシミの予防に役立ちます。

トラネキサム酸は肝斑改善効果のある成分としても知られていますが、肝斑改善の際にはトラネキサム酸内服薬との併用が一般的です。

なお、この成分はできているシミの改善効果を期待できますので、色素が濃くなって諦めかけたシミ改善にもおすすめできるでしょう。

おすすめの化粧品をご紹介!

それでは、上記でご紹介したいずれかの成分を配合したおすすめ化粧品をご紹介します。

資生堂 HAKU メラノフォーカスV

m-トラネキサム酸と4MSKという美白成分が配合された美容液です。

メラニン色素の生成阻害に目的を絞った製品ですが、グリセリンなどの保湿成分も配合されているため、乾燥肌予防効果も期待できます。

ビーグレン Cセラム

ビーグレンの特殊技術で安定させたピュアビタミンCを配合した美容液です。

余分な成分が配合されていませんので、シンプルケアがお好みの方には特におすすめの美容液だといえるでしょう。しっとり感が長時間持続するため、乾燥肌が気になる方にもおすすめです。

第一三共ヘルスケア トランシーノ薬用ホワイトニングクリアローション

有効成分にトラネキサム酸を配合した化粧水ですので、肝斑でお悩みの方には特におすすめです。

また、保湿成分も配合されていますが、大豆由来成分の水酸化大豆リン脂質という成分が配合されているため、大豆アレルギーをお持ちの方は残念ながら使用することができません。

大豆アレルギーの疑いがある方は、自己判断でこの化粧水を使用する前にアレルギー検査を受けて、使用の可否を確認しておくことをおすすめします。

ドクターケイ ケイカクテルVローション

水溶性と脂溶性の性質を持つ両用性ビタミンC誘導体を配合した化粧水です。計12種類もの濃縮されたビタミンが配合されており、抜群の保湿効果を誇る化粧水ですので、乾燥肌がすすんでしまっている方にもおすすめです。

小林製薬 ヒトミドホワイトニングローション

アルブチンとビタミンC誘導体、天然型セラミドⅠ、Ⅱ、Ⅲを配合した化粧水ですので、美白ケアと保湿ケアを同時に行いたい方には特におすすめできる製品だといえるでしょう。

ビーグレン QuSomeホワイトクリーム1.9

ハイドロキノンとオリゴペプチドを美白成分として配合したクリームです。スクワランも配合されているためとても伸びがよく、使いやすいクリームです。夜ケア用のクリームですので、日中には使用できません。

まとめ

シミの種類はさまざまで、その中には脂漏性角化症や花弁状色素斑などのセルフケアでは改善が難しいシミもあります。このようなシミの場合では、専門家による治療が必要になることがありますが、ソバカス、老人性色素斑、炎症性色素斑、肝斑などはセルフケアでも改善することが可能です。

セルフケアに期待できる効果は「薄くする」程度に留まりますが、根気よくケアを続けていけば、目立たないレベルにまで改善することができるでしょう。今回はおすすめの化粧品もご紹介してきましたので、とりあえずセルフケアでシミを薄くしたいという方はぜひ、参考にしてみてくださいね。